こんにちは元日本語教師るんです。
日本語教師を始めたものの、「辛い、自信がない」と感じている人もいらっしゃるのではないでしょうか。
日本語教師は「憧れ」から入る人も多いため、晴れて日本語教師になった後に「あれ、なんか違う…」とミスマッチを起こしやすい職業とも言えます。
今だから言えますが私も「辛い、自信がない…」という経験は山ほどありました。
この記事では過去の自分の体験を俯瞰して書いています。
下記の3つが気になる方はぜひ読み進めてみてくださいね!
①日本語教師が「辛い」「自信がない」時の対処法
②日本語教師に向いてない人10選
③日本語学校に向いてない人5選
★関連記事も書いています!
日本語教師が辛い、自信がない時の対処法
養成講座を卒業して数か月は特に右も左もわからないため「辛い」「自信がない」と感じやすいです。
かく言う私もそうでした。
もし過去に戻って過去の自分にアドバイスできるのなら次のことを言うと思います。
同じレベルの授業を受け持って体になじませる
最初のうちは同じレベルの授業を受け持った方がいいです。
基本的には最初は初級を徹底して受け持って、学習項目が体になじむくらいがいいかなと。
私の場合は初級と中級を行ったり来たりして、同じ学習項目を授業で扱うことがほとんどなかったんですよね。
授業の幅が広すぎると身についている体感が少なくて自分の授業に自信がもてない原因になりがちです。
同じ学校の中で難しければ掛け持ちするのもありですね。
セミナー、勉強会の内容を選ぶ
日本語教師が辛い、自信がない時はセミナーや勉強会の内容を選んだ方がいいです。
特に今はオンラインセミナーや勉強会がよくあるので、自分の生活圏外の人と交流できます。
もちろんメリットもありますが経験が浅いうちは「まだまだできてない…」と人と比べてしまって辛い人もいるのではないでしょうか。
人と比べて辛くなるタイプの人は交流型のセミナー、勉強会は避けた方が無難です。
セミナーの雰囲気は参加してみないとわからないところもあるのでこればっかりは参加するしかないですね。
私は途中で参加者同士が話す必要があるセミナーが苦手でした…。
学習項目をオンラインで個別に学びたい!という人は日本語ラボの講座がおすすめですよ。
私もずいぶんお世話になりました。
講師の先生も国内外の経験があるベテラン先生なので安心して学べます。
海外に行くのもあり
昔は海外での日本語教師の経歴は日本国内ではあまり役立たないと言われることもありましたが、今は日本語教師にもいろいろな道があります。
海外で日本語教師として活躍して自信をつけるというのも一つの道です。
日本でほとんどは非常勤スタートの場合が多いですが、海外だとビザの関係で常勤講師に応募できます。
(大学卒業が必須の場合もあります)
日本で細々と非常勤スタートも悪くはないですが、思いきって海外で日本語教師として働くのもありです。
個人的な意見ですが、海外で日本語教師をするならできるだけ早い方がいいと思います。
日本語教師に向いてない人10選!
ここからは日本語教師に向いてない人、日本語学校に向いてない人の特徴を書きます。
あくまで個人の意見なので参考程度に見ていただけると嬉しいです。
①教えるのが苦痛な人
当たり前と言えば当たり前ですが、教えるのが苦痛な人は日本語教師に向いていません。
現場の日本語教師は他の国の学習者に日本語を教えるのが主な仕事です。
日本語教育は「憧れ」で目指す人が多いので「教えるのが好きか否か」が結構置き去りにされていることが多いです…!これは私もまさにこのタイプだったから言えるのですが、「教えるのが好き」と言えないまま教師を続けるのは辛いものがあります。
また、自分が自然に日本語を身につけているので学習者の「わからない点がわからない」というのも日本語教師を難しくさせる一因です。
他の仕事でも仕事に慣れている・業務をわかっている人が新人に教えますよね?
なんでもそうですが知識がある人が教えるんですよ。
また、日本語教育で「教えるのが辛い、自信がない」と感じる人は、知識不足な面も否めませんね。
昔の私のことを言われているみたいで頭が痛いですが・・・(笑)
②コミュニケーション能力が低い人
日本語教師はPCに向かってもくもくと作業するわけではなく、人ありきの職業です。
そのため、コミュニケーション能力が低く、相手と意思疎通を図るのが苦手な人も不向きだと言えそうです。
どんな国の学習者でも対応できる、人間力が試されます。
私の場合は「めっちゃ人が好き!」というタイプではありませんでしたが、学習者とのコミュニケーションは楽しかったですよ。
③オンとオフを分けたい人
日本語教師はオンとオフをはっきり分けたい性格の方は向いていないでしょうね。
日本語教育は日々アップデートされていくもので自分の知識のブラッシュアップは欠かせません。
授業以外の日常でも情報収集したりセミナーを受けたりして向上心を持った先生が多いと思います。
なので、「仕事の時間だけ仕事をしたい」という人や「オンとオフはメリハリをつけたい」という人は不向きかもしれません。
④英語(語学)ができない人
先ほども述べましたが、日本語教師になる人は日本語を成長段階で自然と身につけています。
そのため「学習者がどこでつまづくのか」がわかりにくいです。
私が思う一番いい方法は自分も外国語を学んでみること。
外国語を学ぶことで学習者の気持ちが手に取るようにわかるようになります。
私の場合は、日本語教師の終わりかけに外国語を学び始めました。もっと早くから学んでいれば…とは思いましたが、自分が学習者になることで得られることも多かったです。
厳密に言うと、別に語学堪能でぺらぺらじゃなくてもいいと思うんですけど、
過去の自分への自戒を込めて書きますが、英語ではなくても何らかの語学学習経験はあったほうがいいと思います。
⑤時間にルーズな人・時間管理が苦手な人
日本語教師は時間にルーズな人や時間管理が苦手な人も向いていないと思われます。
まず社会人として当たり前ですが、遅刻・欠席厳禁です。
学習者に時間通りに来ることを求めておいて、自分はできないって日本語教師としてそれはないですよね。
電車の遅延とかで遅れるのが怖かったので、私は30分以上前には現場に着くように逆算して出勤していました。なので、インフルエンザ以外では休んだことはないです。
自分が休むとなると、他の人へしわ寄せになるので、極力避けたいもの。
また授業後に学習者も予定があるので、終わらなかったからと言って、授業を延長できません。授業内の時間管理も必須です。
⑥日本や日本語の知識があまりない人
日本語教師なんだから日本語のことはもちろん日本のことにも詳しい人が良いです。
ある意味「日本代表」としていろんな国の人と接する立場としては、いろいろなことに興味を持ったり知識がある人がいいでしょうね。
⑦裏方さんが好きな人・縁の下の力持ちタイプの人
日本語教師は裏方さんが好きな人や縁の下の力持ちタイプの人は向いていません。
授業では教師である自分がリーダーシップをもって、授業を進めていかないと何も始まらないです。
どうやって授業を進めるのか?誰を指名するのか?すべて自分にかかっています。
日本語教師が辛い、自信がないと感じる方は誰かをサポートすることに喜びを感じる縁の下の力持ちタイプの人ではないでしょうか。
自分が組織を引っ張るのが苦手な人は日本語教師は向いてないかも。
⑧メンタルが弱い人
日本語教師はメンタル弱い人は向いていないでしょう。
常勤であろうと非常勤であろうと、学習者からすると同じ「先生」なのです。
日本語を教える自信がなくても「先生」としてふるまわなければなりません。
個人的には初めて授業をしたときはこの「初日から“先生”」として頑張るというのが非常に厳しかったことを覚えています。
また、日本語教師として力をつけていくと、いろいろな年代、職歴の学習者に遭遇します。
そんなときも堂々と教えられるメンタルが強い人が向いています。
⑨臨機応変に対応できない人
日本語教師は異文化にも柔軟に対応できる人が求められます。
裏を返せば臨機応変に対応できない人は向いていません。
文化の違いで問題が生じることもあります。
そんなとき、「日本では●●です」と日本の常識だけを押し付けたりせず、いろんな文化背景を持った人に配慮できる人がいいかなと思いますね。
⑩学習者のために創意工夫できない人
日本語教師は目の前にいる学習者の成長を願って創意工夫できない人は向いていません。
同じ文法でも担当している学習者やクラスによって、提示する例文やどこまで説明するかは変わってくるもの。
授業準備を短縮したいという気持ちはわかりますが、目の前の学習者にあった創意工夫は大事ですね。
日本語学校に向いていない人5選!
上記の日本語教師に向いていない(適性がない)人に加えて日本語学校で勤めるには以下の人が向いてないかなと感じました。
もちろん日本語学校によって特色があるので様々だと思いますが、個人的な見解を述べます。
※ここでは非常勤勤務を想定しています
①協調性がない人
日本語学校にもよりけりだと思いますが、月曜日は●●先生、火曜日は●●先生・・・と曜日によって割り振りがあるティームティーチングを採用していることが多いと思います。
他の職場でもそうですが、協調性がない人は煙たがられ、チームプレイができる人がやっぱり重宝されます。
②学校の方針に従えない人
どこの日本語学校もメインの教科書や年間スケジュールはだいたい決まっていて、非常勤であればほとんどそのレールに乗るしかないです。
学校の方針が合わないと辛いので、できれば事前に確認しておきたいところです。
③会話メインの授業がしたい人
学校の方針とかぶるところはありますが、日本国内にいる留学生相手の日本語学校の役割は、就職や進学させることです。
そのためには、どうしても教科書を進めなければいけませんし、JLPTや留学試験対策の比重が大きくなります。
日常会話や趣味で日本語を学んでいる人を教えたい人は不向きです。
④英語圏の学生に教えたい人
学校にもよりますが、私の学校や私が住む都道府県には英語圏をメインにした日本語学校がかなり限られていました。
実際に私の学校もネパール・ベトナム・中国が中心で英語圏の学生はいませんでした。
養成講座時代の仲間で「英語圏の学生を教えたい!」と意気込んでいた人がいたのですが英語圏の学生がいない日本語学校で疲弊し、結局は日本語教師を辞めてしまいました…。
教えたい対象がはっきりしている人は就職する教育機関がどの学生をメインにしているのかリサーチしましょう。
⑤マイペースに授業がしたい人
日本語学校は進度表も決まっていますしティームティーチングなので、自分だけマイペースに授業を進めたいという人には不向きです。
自分に割り当てられた担当箇所は時間内にきっちりこなしましょう。
まとめ
日本語教師・日本語学校に向いていない人がおわかりいただけましたでしょうか。
日本は続けることを美徳とする文化がありますが、本当に「日本語教師が辛くて、辛くて…」という方はすぱっと辞めてしまうのも一つの選択です。
私自身は日本語教師を辞めてしまいましたが、日本語教師の経験は無駄ではなかったと強く感じています!
何かの参考にしていただけると幸いです。