非常勤の日本語教師は掛け持ちかダブルワークが必須って聞くけど、本当のところどうなんだろう…?
この記事では非常勤の日本語教師の働き方でよく話題にあがる「掛け持ちorダブルワーク」問題について解説していきます。
結論を先に言うと、非常勤の日本語教師の収入だけでは生計をたてていくのは厳しい人がほとんどで掛け持ちかダブルワークが必要だと筆者は考えます。
貯金がある方や他に収入源があって定期的に収入が見込める方などはこの限りではありません。
自分自身の体験談と合わせて養成講座時代の仲間の話やネットから口コミを集めていますので、興味がある方はぜひ最後までご覧くださいね!
※この記事では掛け持ち⁼日本語教師としての仕事を複数する、ダブルワーク⁼日本語教師とは別の仕事をする、で定義を分けています。
ちなみに、日本語教師時代の私は日本語学校の他に派遣の仕事でダブルワークをしていましたよ。
・非常勤の日本語教師の掛け持ち事情
・非常勤の日本語教師のダブルワーク事情
・日本語教師 の常勤と非常勤の違い
非常勤の日本語教師の掛け持ち事情
非常勤の掛け持ちとは一般的に、日本語教師の仕事を2つ3つ同時並行ですることを言います。
1つの学校で十分なコマ数に入れない場合は、他の非常勤の仕事と両立することで収入を安定させられます。
最近はオンラインが発達しているので、日本語学校の非常勤とオンライン日本語教師を掛け持ちする方もいるようです。
非常勤の日本語教師を掛け持ちすることのメリットは①日本語教師としての経験が積める②いろいな教材、いろいろな教え方を勉強できる、などが挙げられます。
①に関しては言うまでもないですが、単純に授業をする回数が増えるので日本語教師として経験が積めます。
どんな仕事もそうだと思いますが、特に教える仕事は「経験」がダイレクトに仕事に直結します。
いくら日本語教育についてテキストで勉強していても、学習者を相手に教えるのと教えないのとでは雲泥の差がありますよ。
また別の教育機関に勤めることで、いろいろな教材を扱うことができ、教え方のバリエーションも増えるでしょう。
私の知り合いは非常勤で2つの日本語学校を掛け持ちし、(徐々に授業を増やし)合計週5回授業していました。1年後に海外で日本語教師になりましたよ。
しかし、掛け持ちすることでのデメリットも当然あります。
非常勤の日本語教師を掛け持ちすることのデメリットは①経験がないうちは慣れるのが大変②スケジュール管理が必須③それぞれのやり方に合わせる必要がある、などが挙げられます。
①に関しては、未経験のうちから掛け持ちで週5というのはあまりおすすめしません。
人にもよりますが慣れないうちは週1回の授業の準備をするだけでも大変だからです。
実際に私も最初は週1回の授業を考えるだけでも相当な時間を費やしました…。
②③に関しても慣れてくれば、なんてことないでしょうが最初のうちは掛け持ちの授業をそれぞれこなすのが難しい場合もあります。
ご自身の状況に合わせて選択したいところです。
・専任になる前は2~3校掛け持ちで非常勤をしていた。
・日本語学校は夏休みや春休みなど長期休みが多く、非常勤はその間収入が0になる。
・掛け持ちはスケジュール管理と自分の体調に向き合うことも大事になってくる。
・日本語教師2年目に3校掛け持ち。休日もほとんど休めない日々だった。
どちらかの授業が減らされても、他方がある!という安心感はありますが、スケジュール管理と体調管理は必須になってくるようです。
日本語学校は長期休みがあり、非常勤は収入0になるのでそのことも念頭に置いておきましょう。
日本語教師を掛け持ちしていればほぼ同じ時期に長期休みになるので収入を途切れさせたくない人は注意が必要ですよ。
また、日本語教師の非常勤は掛け持ちに限らずですが、給与に含まれる業務は教育機関によって違います。
業務の幅はあらかじめ確認しておいたほうがいいですね。
私がいた日本語学校は時間外の宿題の丸つけやテストの採点などは常勤の先生がしてくれたので助かりました。
非常勤の日本語教師のダブルワーク事情
続いて、非常勤の日本語教師のダブルワークについて深堀していきます。
私自身は日本語学校の他に一般企業で派遣のダブルワークをしていたのでこちらに当てはまりますね。
どうして、日本語教師の掛け持ちを選択しなかったかというとやっぱり未経験のなか掛け持ちをして授業ができる自信がなかった、ということに尽きます…!!
非常勤の日本語教師をダブルワークすることのメリットは①その時間働けば給料がもらえる(準備がいらない)②日本語学校が長期休み中も安定する、などが挙げられます。
日本語教師はどうしても準備に時間がかかるんですよね‥・。
その点、一般企業のダブルワークは基本的にその場で完結の仕事が多いので特別な準備がいらないことがほとんどです。
また、私の場合は日本語学校の長期休みはシフトを多めに入れるなど調整もできたので大幅な収入減がないのがメリットでした。
非常勤の日本語教師をダブルワークすることのデメリットは①経験が積むのが遅くなる②ダブルワークがやめられない、などが挙げられます。
もし将来日本語教師1本でやっていきたいなら、どこかで肚をくくって日本語教師業に絞る必要もあるかなと思います。
個人的にはのらりくらり二足のわらじ状態でも悪くはないかなと思いますけどね。
・生活かかっている場合はダブルワークは日本語学校以外でしたほうがいいと思う。
・日本語教師としての時間が増えてくると、授業準備に追われる。しかしダブルワークすることで別世界に行ける感じがしてリセットされた。
・ダブルワークしているため担当出来る授業数が圧倒的に少ない。
・日本語教師を減らして他の仕事でダブルワークしたら楽すぎた。日本語教師が少な目の方が体力的にも金銭的にちょうどいい気がする。
日本語教師多めがいいか、一般の仕事(ダブルワーク)多めがいいかは人によります。
また、非常勤の掛け持ちとダブルワークのどちらがいいか?
の問いに関しても、その方が何を求めるかによりますね。
非常勤日本語教師の掛け持ちがいいか、ダブルワークがいいか問題はざっくり言うと、経験を積むことをとるか、生活の安定をとるかだと思います。非常勤日本語教師とダブルワークで始めて、徐々に日本語教師の掛け持ちにシフトしていくのもありです!
私の場合はずっと非常勤日本語教師とダブルワークをしていました。結果的に安定をとったってことですね…!選択に後悔はないですが。
非常勤の日本語教師ではないですがオンライン日本語教師の方がツアーガイド、ライティングなどの仕事を請け負っているという話もありました。
昔と違って複数の仕事をするのも一般的になってきているので、フリーランスのような働き方をしている人も増えているようです。
日本語教師の常勤と非常勤の違い
最後に今更ですが、日本語教師の常勤と非常勤の違いについて触れておきます。
日本語教師の常勤と非常勤の違いは大きく、収入面の違いと業務幅の違いにあります。
・常勤(正社員)
・月給制で収入が安定しやすい
・日本語の指導以外にも生活指導や進路指導、行事の運営などいろいろな仕事がある
・学習者と深く関われる
常勤は俗に言う正社員なので、月給制です。
そのため非常勤より収入面は安定しやすいと言えます。
学習者と深く関われるのでやりがいも大きいです。
しかし、日本語教師の常勤の仕事は日本語を教えるだけではなく進路指導や生活指導など幅が広いため向き不向きがあるとも言えるでしょう。
私の日本語教師養成講座で知り合った仲間は1年非常勤をしたのち、常勤になりましたが、業務が多すぎていっぱいいっぱいになり結果的に退職したそうです…。
・非常勤(シフト制のパートタイマー)
・時給又はコマ給
・短時間勤務が可能
・長期休暇がある
・働き方が自由
・教えることだけに集中できる
日本語教師の非常勤は行ってみればシフト制のパートタイマーです。
収入面の不安定さは否めませんが、メリットもあります。
国内の日本語学校では午前と午後の2部制が多いので、〇曜日の午前だけ・午後だけという短時間勤務も可能です。
長期休暇を逆手にとって、生活に余裕がある方は海外旅行など行く人も多いです。
教えることに集中できるので、学習者との関りは最低限でいい!という割り切った方にもフィットする働き方と言えます。
まとめ
この記事のまとめ。
- 非常勤の掛け持ち、ダブルワークはメリット・デメリットがあるので状況によって選択しよう!
- 日本語教師の常勤は正社員で月給制、非常勤はシフト制のパートタイマーで時給制/コマ給制
この記事を読んでくださった方が自分のライフスタイルに合った日本語教師生活が送れることを願っています!